食肉は、肥育農家が出荷する時は生きてる生体として出荷しますが、と畜場でと畜解体され、
枝肉としてセリに出します。
枝肉歩留まりって何?
枝肉になるときにたくさんの副産物が出ます。
生体から精肉まで、大きく形態を変化させながら流通する牛肉ですが、
今日は、どのような過程を経て精肉になるのか、その時にどれぐらいの副産物が除去されるのか、どれぐらいの割合で残るのか(歩留)について解説します。
生体をと畜したら、まず、皮・内臓・頭部・血液などの副産物を除去します。
それをさらに左右を半分に切断され枝肉となりますが、左右のいずれか半身のことを『半丸(はんまる)』とも言います。
生体から部分肉になるまでには、約45%の重量になります。
枝肉から部分肉になるまでは72%程度が残り、この割合を部分肉歩留と言います。
だいたい、生体が690キログラムだった場合、枝肉になるのが63%の435キログラム、
枝肉から部分肉になるのが72%の311キログラム
部分肉から、さらに筋肉ごとに分解し、脂肪、すじなどを除去した小割の部位を切り身、スライス、ミンチにしたものが『精肉』と呼ばれますが、
部分肉から80%が精肉として残ります。
生体が最終的な精肉になるのに36%しか残りません。
690キログラムの生体だったら、部分肉になるのが249キログラムしかないんです。
こんな風に、牛が生体として出荷されて、精肉になるまでたくさんの副産物が出て、お肉として食べられるのは全体の36%
これが歩留まりです。
この36%の中にも固めな赤身部分、筋張った部分、霜降りのロース部分などあります。
ヒレなどの希少部位は牛一頭からとれるのはほんのわずか、
味わって食べたいものです。