昭和初期
昭和初期、太平洋戦争が勃発した昭和16年ごろになると、食料不足により牛肉の出回りが悪くなりました。
大都市では食肉の配給は難しくなり、
昭和20年の太平洋戦争敗戦直後の食糧難時代には、日本は貧しく食肉を手に入れることが難しくなりました。
昭和24年ごろになてようやく小売店で自由に買うことができるようになりましたが、
高級品であった食肉の消費量はなかなか伸びず、戦前の水準を超えたのが昭和31年。
昭和30年以降はアメリカの食文化の積極的な導入により、日本人の食生活は大きく変わりました。
そして、昭和30年代は日本経済が復興から高度経済成長の時期に突入し、
食文化もどんどん豊かになり、欧米のスタイルを取り入れた多様な食文化になっていきました。
食肉の消費が拡大するとともに生産も拡大。
牛肉の生産量も年々増えていきます。
それまで、小規模に農業と牧場経営を兼業でやっていた農家が、設備の機械化・近代化が進み
大規模飼育経営に変わっていきました。
えさも栄養価が高い濃厚飼料が利用され、若齢肥育が普及します。
昭和後期~現在まで(1970~)
高度経済成長を経て、バブル経済に突入。
食生活は豊かになり食肉の消費量も急速に増加しました。
国内だけではまかないきれなくなった食肉需要をおぎなうために
1970年代の初頭には海外からも外国肉を輸入するようになります。
それまで、簡単なランク分け、サイズ別で売られていた牛肉ですが、用途別、部分別に売られるようになりました。
また、よりおいしく、より柔らかく、霜降り具合や肉質を追求した高級銘柄牛が各地に誕生し、その地名を関した銘柄牛が数多く生まれ
その進歩は目を見張るものがあります。
日本人は量をたくさん食べるというより肉の質やおいしさを重視する傾向があり、
本物志向の消費者に食肉のおいしさ、質はもちろん、安全性も重視されるようになりました。