【大正時代】
明治時代後期から大正時代にかけて、食生活はますます欧米化し、豚肉や牛肉は一般家庭に浸透していきました。
肉料理はハイカラなものとして普及し、ハムやソーセージなどの加工技術が欧米から伝えられ、食肉加工食品も盛んにつくられるようになりました。
また、明治時代の牛鍋ですが、大正時代には関西風に卵を付けて食べるすき焼きとして流行していきました。
すき焼きは関東大震災(大正12年)ごろに生まれた料理で、農具の鋤(すき)の刃上で鳥や獣の肉を焼いたことに由来して関西で好まれていた食べ方です。
甘い味付けと、卵を付けて食べる関西風の食べ方は、この大正時代に全国へ拡がっていきました。
すき焼きの起源は諸説ありますが、発祥の地は京都だといわれています。
農作業の合間に農作業で使う鋤(すき)の上で
肉や魚、豆腐、野菜などを焼いた料理のことを「鋤やき」と呼ぶようになったのが始まりのようです。
関東大震災(大正12年)関東大震災が起きたことで
東京の牛鍋屋は震災とその後の火災の被害を受け、多くのお店が閉店しました。
それを機に、東京に関西から割りしたを使わないすき焼きが伝わり始めます。
やがて、
割りしたがあるものを「(関東風)すき焼き」、
割りしたがないものを「関西風すき焼き」と呼ぶようになります。
すき焼きの流行により大正時代はすっかり牛肉を食べることが庶民に広まっていきました。